2009年12月
地図の見方とコンパスの使い方
いつもセットで活用し、現在地を確認したり、現在地から目的地の方向を調べるなどと活用法が広がります。
さらに山頂から見える山の名前を調べるときにも役立ちます。万が一、自分がいる場所がわからないなどの、緊急の事態から脱出するための心強いアイテムです。
しかしながら地図とコンパスを活用するにはある程度の慣れが必要になってきますので、使いこなせるように常に練習しなければなりません。
登山する際はいつも携帯し、時々チェックするようにして、地形図とコンパスの使用に慣れるようにします。
では具体的に地図の見方とコンパスの使い方のポイントを解説します。
重要なポイントは、
①磁北と真北の違いを知る
②地形図に磁北線を書き入れる。
③コンパスを使って目的地の方向を知る。
④地形の特徴点をもとにコンパスで現在地を確認する。
①について補足ですが、北には地図上の上をさす「真北」とコンパスの磁針がさす「磁北」があります。
真北と磁北はズレが生じています、このズレを磁針偏差、または偏角といいます。
日本では磁針偏差は地域によって西におよそ6〜9度のズレがあり北に行く程ズレが大きくなります。
日本では西にズレることからズレの角度を特に西偏といい、地形図上にはその地域の西偏のズレの角度が明記されています。
地形図ではそのズレをコンパスで修正して正しい方角を導き出すのです。
以上の点を意識して早く地図の見方とコンパスの使い方をマスターできるようになりましょう。
登山の心得:出発地点から目的地までの所要時間を把握する
登山において出発地点から目的地までどれくらいの時間がかかるのかは登山者にとってはとても大事なことです。
ガイドブックなどには著名な山はおおよその所要時間は明記されています。
しかしその所要時間が自分の体力やスキルを考えて信頼できのか、また登りの斜度、きつさはどうか、標高差で何メートル登るのかなど、挑戦したことのない山には不安がつきまといます。
でも大丈夫です。下記に記す計算方式をマスターし、挑戦する山のおおよその知識を入れて登山すれば、全く問題ない楽しい登山になるでしょう。
では具体的に計算方式を説明したいと思います。
①登る山の2万5000分の1の地形図を購入します。
②2万5000分の1の地形図上では水平1kmは4cmになります。出発地点から目的地まで直線で計 り、その距離(cm)を4で割ると、出発地点から目的地まで直線、水平の距離数が出ます。
③人間の平地での歩行距離と時間は普通で4kmで1時間です。1kmは15分です。すると出発地点から目的地までの距離を4で割れば水平での所要時間が出ます。
④現代の一般的な割り出しで水平での4kmで1時間、1km15分はみなさん理解は出来ていると思います。しかし標高300m登るのにはおおよそ1時間要します(標高300mは20度の勾配で歩く距離にして約1kmです。水平では1km15分要します。プラス垂直 300m登るのに45分要している訳です。100mで15分、垂直300m登るのに水平時間の3倍を要す訳です)出発地点から目的地までの標高差を確認をして水平での所要時間に、出発時点から目的地まで標高100m上がるごとに15分プラスしてゆくと目的地までの所要時間が出て来ます。個人差はありますがこの方法で計算していくと目的地までの大体の所要時間が割りだせるのです。
このような方法で出発地点から目的地までの所要時間をわりだすようにしましょう。
あとは皆さんが経験を重ねて、独自の計算方法をつくるのもいいでしょう。
登山の心得~山の植生を理解する
登山においては植生を理解することが、コースの特徴をつかむひとつのポイントになってきます。山の樹木や草花の分布は地域、標高、気候、地質などの自然環境が密接に関係しています。植生を知る事で、そこがどんな場所か、おおよその標高を測定したり、景観を想像する事が出来るのです。
下記の表が植生の種類と特徴を表しています。
| 植生 |
特徴 |
| 植林帯 | 低山に多い人工の植林地帯でスギやヒノキ、カラマツなどが植林されている場所です。このような所は管理用の作業道がありますので、過って迷い込まないようにしましょう。 |
| 樹林帯 | 樹林帯には樹木の種類によって、広葉樹林帯、針葉樹林帯、植林地などとも呼ばれている。 |
| 笹原 | クマザサ、チシマザサ(根曲り竹)など、ササ類が一面をおおっている場所で、登山道の最初の頃や、標高2000m位までのところに植生が目立つ。ササがよく刈り払われている所は問題はないが、ササが深い所では道を見失なわないように注意が必要。 |
| 潅木帯 | 木の高さが人間の背の高さかそれよりやや高い木が茂っている場所。ダケカンバや ナナカマド、ドウダンツツジ、ミヤマハンノキなどが潅木帯の代表的樹木。潅木帯を抜けるといよいよ高山帯に達する。 |
| お花畑 | 高山の自生植物が群落をなして一面に咲いている群落地をいいます踏み込みは避け、美しい自然を守りましょう。 |
| 森林限界 | 高山の厳しい自然環境により、背の高い樹木が生育出来なくなる標高ラインをいう。本州の中部山岳で2500m以上、北日本では1500m〜2000m前後をいいます。森林限界以上は高山帯となり、ハイマツなどの植物や高山植物の世界にはいります。天候がくずれると風雨の影響をまともに受けるので、天候についての注意が必要になります。 |
それぞれの植生について理解を深め、より楽しく、充実した登山にしましょう。
山小屋とは
山小屋とは
山小屋は、登山口やコース中に位置して、山歩きの貴重な拠点となる宿泊施設です。
そして山小屋を指す言葉は、「小屋」のほかに「ヒュッテ」・「山荘」・「ロッジ」・「・・荘」などさまざまです。ただし、これらの言葉を冠しているからと言っても、その宿泊施設が必ずしも山小屋であるとは限らないのでご注意を。登山口の山小屋の中には、その後の山麓地域の観光開発により、一般の旅館になったものの、名称は山小屋のままのところもありますので。
また山小屋にも立地や運営によっていくつかの形態があり、山小屋ごとにそれぞれの特徴や個性を持っています。山小屋の形態や開設期間、立地による利用のポイントについて、理解し、山小屋を有効活用するようにしましょう。
山小屋の種類
山小屋の種類
山小屋の種類は大別すると、管理者が常駐する有人小屋と無人の避難小屋とがあります。登山者が一般的に利用するのは、食事の提供や寝具の備えがある有人小屋です。
当然の事ですが、宿泊料を支払って泊まります。
また前もって予約をしてから利用するようにしましょう。(山小屋は基本的には予約なしでも泊れることになっているが、近年山小屋によってはこの原則が崩れつつあります。)
その際、人数や食事の要否、すなわち、素泊まりか、朝・夕食付きか、それとも夕食のみかを告げます。
また、このとき、おおよその到着時間もいいますが、季節に関係なく、遅くとも午後3~4時には到着するようにこころがけましょう。天候の悪化で計画を中止する場合、電話で事情を話してキャンセルして下さい。
一方、避難小屋は天候の急変や登山者の何らかのアクシデントが生じた場合に避難場所となる無人の山小屋です。避難小屋は多くは5人から10人程度とまれる規模です、寝具などの備え付けはなく、雨、風をしのぐ最小限の施設ですが、万が一の時は心強い存在です。
避難小屋を利用する時ですが、当然、従業員などはいないため食事などはすべて自前でまかなわなくてはいけません。また次に利用する登山者のためにも整理・整頓に努め、掃除もきちんと済ませましょう。もちろん、ゴミは持ち帰りますが、所定の場所で燃やすことができる物は燃やしましょう。
山小屋の営業期間
山小屋の営業期間
山小屋の営業時期は立地や運営方針によりそれぞれ異なり、高山の有人小屋の場合、北アルプスなど多くの登山者が訪れる地域では、営業期間は、6月中旬から10月中旬(あるいは11月初め)というところが多い。
しかしメインルートから外れている小屋では、登山者の多い夏季だけの営業のところもある。
また、標高が高く気象条件の厳しい富士山の山小屋は7・8月の2ヶ月しか営業しないところが多い。
高山であっても、八ヶ岳の一部の小屋のように、四季にわたって入山・宿泊者が見込める小屋では、通年営業をしている場合もある。
このように山小屋の営業時期はさまざまなので、計画時には予約をかねて、利用予定の山小屋の開設期間を確認することが必要になります。このことからも予め予約をする事の大切さがわかると思います。飛び込みで行ってみたが営業していなかったなんてことがないよう注意しましょう。
山小屋の設備
山小屋の設備
山中に位置する山小屋は、登山者が宿泊に利用出来る必要最小限の設備を持つ宿泊施設です。
山麓の旅館や民宿に比べてとてもその設備はとても簡素です。
たとえば洗面や浴室の設備がないのが普通です。浴室がない理由はわかりますよね。水が貴重な存在であること。またたとえ水があったとしても燃料の輸送ができないからです。
そして寝室は広間の相部屋が基本です。これは、山小屋がホテルや旅館等の宿泊施設とは異なり、緊急避難場所の役割も担っているという事情により、宿泊客を基本的には拒めないからです。
まれに個室を備えた山小屋もあるが、かなり高額の個室利用料が必要になります。
山小屋の部屋
山小屋の部屋
山小屋はどんな部屋なのでしょうか。
部屋のタイプは山小屋によってそれぞれ異なります。畳の和室の部屋もあれば、大きな板張りの部屋もあり、また部屋の広さも千差万別です。そして別項でも説明しましたが相部屋となるのが普通です。
大きな山小屋では個室を設けている所もありますが、混雑時はもちろん利用はできません、また個室は料金も通常料金よりも4500円くらい高くなっています。
とにかく山小屋にいったら相部屋は覚悟しなければなりません。あと山小屋にいったことのない人だと相部屋といったらある程度スペースがあるとイメージしているかもしれませんが、残念ながらほとんどスペースなんてありません。
通常でも一畳に2人、混雑しているときは3人なんてときもあるので、予め覚悟しておきましょう。
一ついえる事は慣れです。人間の身体はその環境に順応できるようにできていますので、大丈夫だと思います。