2009年12月
雲の知識
雲についての知識を理解することにより気候の変化を察知したりする事が可能となります。
雄大積雲(入道雲)
もくもくと上がる入道雲は夏の風物詩。正式には雄大積雲と呼ばれ、日中の日差しで発達し、日没後には急速に消滅してゆく。
かなとこ雲(雷雲)
雄大積雲が発達をして、圏界面に達すると、もくもくした積頭が消え、かなとこ雲(雷雲)となる。近くに発生したら要注意です。すぐさま山小屋に避難するか、安全なところに逃げ込みましょう。
英状雲(レンズ雲)
レンズ雲は上空の風の流れが早い事を物語っています。天候悪化の前兆とされる雲の一つです。
すじ雲
刷毛ではいたような薄い雲で、空高く浮かぶ巻き雲は、すじ雲とも呼ばれている。不規則な形状の巻雲は一般的には好天を告げるものです。
巻積雲
巻積雲は丸みを帯びた雲塊が群生するその姿から、うろこ雲、いわし雲などと呼ばれている。天気の変わり目に良くあらわれる雲です。
乱層雲(雨雲)
空一面に低く暗く垂れ込めた雲で、文字どおり雨や雪をふらせる、悪天候を代表する雲で、低気圧や前線を伴って現れる。
まずは以上の雲について覚えておくとよいでしょう。
雷の対処法
雷に遭遇した際の対応方法ですが、雨具をしっかり身につけて、姿勢を低く保つことです。
そして大地とのアースにならないようにする必要があります。また金属等は体から離すようにしましょう。高い木や岩は避雷針の役割がわりになりますので、近くには決して近付かないよう心がけてください。
そして高い木や岩は避雷針の役割がわりになりますので、近くには決して近付かないで下さい。またテントポール、ストック、傘などを、先端を高く突き出した状態で、ザックに取り付けたまま立っていたり、行動することは絶対にやめましょう。頭より高いところにザックの上部がある状態も同様に危険です。
雷に遭遇した際の大原則として
①雷が近づいてきたら 姿勢を低く保つ。
②また雷の活動が弱くなるのを待ってから安全な場所へ避難する。
以上の2点を徹底するようにしましょう。
そして下記に落雷しやすい場所と対応の方法を記しましたので参考にして下さい。
平原の場合
そこにある高い物体に落雷しやすいので窪地や低いところで姿勢を低くするか、寝そべる。
山頂の場合
山頂は落雷しやすいので斜面(中腹)に降りて姿勢を低くする。
岩場の稜線
落雷しやすく、特に岩場であると他のところに落雷があってもその雷電流が流れてくる。そこで稜線・岩場からはなれて斜面や窪地で姿勢を低くする。
テントの場合
落雷しやすいので山小屋に避難するか、テントから離れて姿勢を低くする。
稜線や平原にある避雷針のない建物の場合
落雷しやすいので屋外の窪地などで姿勢を低くする。
樹木の近くや森の中の場合
樹木に落雷しそこから被雷する危険がある。できるだけ遠ざかり姿勢を低くする。森の中だったら森から出る。
熊に遭遇した際の対処法
もし熊に出会ったら時の対処法を教えます。
まず遭遇しても騒いで大きな声をださないことです。熊が子連れの場合には親グマの神経を逆なでするだけです。
そして物を振り回したり、刺激しないようにしましょう。
とにかくクマの神経を逆なでしないことが重要なのです。
また背中をむけたり、逃げないこともポイントです。このような対応をするとターゲットになってしまいます。
止まらないことも重要です。何もなかったかのように無視して歩いていきましょう。
蛇やハチに遭遇した場合の対処法
当然あせる気持ちはわかりますが、遭遇してしまった場合は仕方がないのであせらずに静かにそこから立ち去るようにしましょう。
万が一、蛇にかまれた場合、特にマムシの場合猛毒のため傷口より中心部に近い所をしばり、毒が全身を回らない様に細心の注意を払う事が大切です。
また噛まれた場所を動かさないようにして病院へ直行しましょう。ほうっておくと死んでしまいます。
ハチの場合は傷口を流水で洗い、冷やしておきましょう。初めは激痛が走りますが、痛みは1日くらいでおさまるでしょう。腫れは2,3日残ると思いますが。しかし毒性の強いスズメバチなどの場合は生命にかかわる場合がありますので、すぐ下山をして病院へいきましょう。
登山においてはトラブルはつきものだという気持ちでいましょう。何かが起こると思えば冷静になれますし、何かあった際にも迅速かつ適切に行動することができるようになるからです。
けがをした場合の治療と対処法
怪我をする事は出発前から当然に想定できる事なので怪我をした際に応急処置ができるセットはしっかりと常備しておかなければなりません。
また自分達で応急処置ができるように応急処置の知識を覚えておく必要があります。
つまり山では医者や救急車は来てくれません、病院は行くまでの応急処置は自分達でおこなわなければならないことをしっかりと理解しておかなければなりません。
以下怪我をした場合の対処法になりますので、覚えておきましょう。
切り傷
切り傷の場合は止血と感染の防止です、傷口の消毒とカット絆の添付でいいでしょう。消毒は消毒剤があればいいですがもしなければきれいな水が一番の感染防止になります。
捻挫、脱臼、骨折
山での捻挫、脱臼、骨折はいちがいに損傷を特定できない場合があり、総して捻挫と総称しています。山では軽症の場合はテーピングや固定による処置で自力下山を目指しますが、歩行が困難な場合は担ぎ下ろしたり、救援ヘリの要請も考えます。しかしできる限りの機能を発揮して安全地帯まで下ろし、救援を待つ努力を本人はもとよりメンバー全員が努力すべき事です。
何もアクシデントが起こらないのが一番良いのですが、そればかりは保証されるものではありませんので、アクシデントに対応できる環境をつくっておく事が重要なのです。
登山する上でのルール・マナー
特段日常生活のマナーと大きな違いがあるわけではありませんが、環境保護といった点でも注意しなければならないことがあります。
ルールその①:挨拶をかわす
登山では行き交う登山者同士が「こんにちわ」というあいさつが定着しています。登山者がおたがい心地よく山歩きを楽しむために、実行していきたいマナーです。
ルールその②:登り優先、安全優先
山道で交差するのに充分な道幅がない登山道では登り優先で、下りの人が道をゆずるのが基本です。なぜなら下りの方が前方を把握しやすいからですまたこれから登ってくる人を励ますという気持ちも込めたものです。しかし片側が谷になっている所や、沢にかかっている危険そうな橋などの場合はケースバイケースで安全が確保されている方が優先にクリアをして行きます。
ルールその③:ゴミはすべて持ち帰る
山に持ち込んだ自分の荷物のゴミはすべて持ち帰るのがマナーです。食べ残りの物や、いつか土にかえる果物の皮などのポイ捨ても、野生動物の生態系に影響がでるからしてはいけません。休憩のあとはゴミなどの忘れ物はないか、再度確認してから後にするようにしましょう。
ルールその④:ローインパクト
山に入ればなにかしらインパクト(影響やダメージ)を山に与える事になります。それを出来るだけ最小限に食い止めるのがローインパクトです。高山植物を踏みつければダメージがでることは容易に想像できます。ですから歩くのは登山道だけにしましょう。木道や木段のある場所では道を外れない事がルールです。
ルールその⑤:山でのトイレ
山での歩行中に困る事があるのがトイレです。トイレを気にして水分の補給を控えると、疲れやすくなるばかりか、夏には脱水症状を招く事があります。よく整備されたハイキングコースなどにはコース中に公衆トイレがあります。また山小屋のあるコースではその設備が有料の場合もありますが利用出来ます。しかし公衆トイレや山小屋のないコースなどでのトイレは仕方なく登山道をはずれて茂みなどで用を足す事もあります。そのような場合は危険な場所ではないか、安全を充分に確認して、使用後は跡を残さず、使用した紙なども持ち帰る努力をしなければなりません。
ルールその⑥:植物や昆虫、動物の保護に協力しましょう
高山に植生する植物や各種昆虫、動物は絶滅種のものも多く見られ、貴重な自然の贈り物です。ローインパクトに気を使い植物や昆虫、動物の保護に努めましょう。
山を愛し、登山を愛しているなら当然守れるルールですので、徹底しましょう。
高山病
高山病とは、低酸素状態に置かれたときに発生する症候群のことをいいます。
高山では空気が地上と比べて薄いため、2500m 以上の高山に登り酸欠状態に陥った場合に、さまざまな症状が現れるのです。
人の適応性によって症状もことなってくるのが特徴。
人の体は高所での低酸素に対して、心拍数と呼吸数を増やして順応しようとしますが、最初のうちは過呼吸による低炭酸ガス血症と体液のアルカリ化によって息切れ、脱力感、頭痛、吐き気、不眠などの症状が出ます。
人間は1日に1000m以上の高度を上げると順応出来ない事があります。
高山病の治療は安静と水分の摂取により順応を待つほかありませんがアスピリンなどの軽い鎮痛剤によって頭痛を抑えたり、酸素吸入によって症状を軽減させるのは順応に有効です。
高山病の予防対策としては水分の補給をしっかりとすること、過度の疲れをのこさないように努める事、心臓や肺への負担を軽くする歩き方をする事、高山の山小屋に着いてもすぐに寝ないように、高度に順応出来るよう散歩、軽い飲食などをして順応力を高める努力をするなどの方法があります。
熱けいれん(熱痙攣)
熱けいれん(熱痙攣)は大量の発汗後に水分だけを補給して、塩分やミネラルが不足した場合に発生すする熱中症の中の一つの病態です。
突然の不随意性有痛性痙攣と硬直で生じます。体温は正常であることが多く、発汗が見られるのが特徴。
こむら返りといわれる筋肉のけいれんは、過度の筋肉の疲労と水分と塩分の補給アンバランスから来る熱けいれんの初期症状の一つです。治療法といたしましては休憩をして、けいれん筋のストレッチとマッサージを行い、その後の行動に水分、塩分の補給に注意をします
熱けいれんの原因が塩分やミネラルの不足なので、その予防としても朝梅干しを食べて出発する、または筋肉に過度の疲労を感じたら早めに水分と塩分の摂取をするなどの対応が必要です。また筋肉に疲労を蓄積させないように歩き方などを工夫しなければなりません。
日射病
登山において、高山では常に太陽の直射日光をさらされ、常に炎天下の行動となります。
そのため頭部の露出部に直射日光があたり、脱水と相まって日射病を引き起こします。
顔は青白く大量の汗が出、皮膚は冷たくじっとりとした感じになります。
治療法といたしましては涼しい場所で頭を低くして休ませ、塩分と糖分を含む冷たい飲み物を15分おきくらいに飲ませます。体温は上がっていないのであまり冷やす必要はなく、汗を拭いて、少し風を送ってやる程度で充分です。
日射病の予防はには下記の三点を意識してください。
①炎天下での帽子の着用
②どれだけ暑くても長袖のシャツと長ズボンを着用して、肌の露出を少なくします。
③随時しっかりと適切な水分補給をする(のどが渇く前に飲む事が大切です)
日射病の段階でストップすればいいのですが、このまま日射病のまま放置すると熱疲労や熱射病になってしまいます。この段階に至ると医者に観てもらう必要があるので、十分注意しましょう。
凍傷
登山においてもっとも注意しなければならに疾患として凍傷が挙げられます。
冬山の登山では気温が低い事から常に凍傷を意識して行動する必要があります。
凍傷は、氷点以下の温度で生体の組織が凍結して、皮膚ならびに深部組織が傷害されます。0℃以下の寒冷に一定時間以上さらされた時大部分の人に発生します。
一般的に凍傷は皮膚の変色に加え、灼熱感やうずくような感覚、部分的・全体的なしびれ感、そして時に激しい痛みを伴います(第1度)。もし治療が行われないと凍傷に冒された皮膚は徐々に黒くなり、数時間後には水疱が生じます(第2度)。患部や血管が高度に傷害されると壊疽が起こり(第3度)、最終的に切断が必要となることがある。程度が著しい場合は筋肉や骨にまで壊死が起きるのです(第4度)。
このように凍傷はとても怖い疾患なのでしっかりとした予防策が必要です。
一番の予防方法は、防寒対策をしっかりすることです。
氷点下の状況で身体を外気に晒すことを避け、防寒性の高い衣類、手袋、帽子、フェイスマスクなどを着用しましょう。
また、濡れた状態に強風を受けると気温がそれほど低くなくても凍傷になりますので、防風対策と濡れた衣服・グローブなどは直ぐに交換しなければなりません。
また凍傷は足にでるケースが多いのですが、登山靴やアイゼン、スキーブーツの締め過ぎによる血行不良によるものが殆どですので、必要以上に締めないことと、休憩時には少しゆるめて指などを動かし、血行を良くしてください。
凍傷はしっかりと予防対策をすれば多くが未然に防ぐ事ができる疾患なので、予防策は万全にしてから登山するようにしましょう。
しかし凍傷になった場合はすぐさま安全な環境下に下山して、医師の支持にしたがって治療を受けるようにしましょう。自分でむやみに処置を行う事はなるべく避けた方がいいと思います。